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システム開発業界の市場規模は堅調に拡大していることを背景に、異業種からの参入も含め競争が激化しています。
そのような環境の中、M&Aを積極的に活用することにより、自社の競争優位性を更に向上させようとする動きも活発になっています。
この記事では、システム業界のM&A動向や実施するメリット、具体的な事例などを紹介します。
目次
まずは、システム開発業界の定義や商流、現状について解説します。
システム開発業は、情報技術を駆使してソフトウェアやハードウェア、あるいはその組み合わせによって様々なシステムやアプリケーションを開発する産業のことを指し、現代社会において欠かせない役割を果たす重要な産業の一つです。
この産業は、広範囲な分野に渡って活動しており、例えば、ビジネスアプリケーションやウェブサイトの開発から、組み込みシステムやモバイルアプリケーション、大規模なエンタープライズシステムまで、さまざまなプロジェクトが含まれています。
また、近年では自動化されたプロセスやデータ解析、人工知能(AI)や機械学習(ML)などの先端技術を活用したプロジェクトもシステム開発業界の重要な一部となっています。
本業界の商流は、多岐に渡るプロセスとステップで構成されており、例外も数多くありますが以下では、一般的な商流の概要を説明いたします。
第一ステップとして、顧客とのコミュニケーションを通じて、ニーズや要件を把握します。
システムが何を達成する必要があるかを理解し、要件定義書などを通じてそれを明確に文書化する作業が重要となります。
顧客に対して提案書や見積もり書を用いて、プロジェクトのスコープやコスト、タイムラインなどを提示します。
その提案が受け入れられた場合は、サービスの範囲、納期、金額等の条件などを含んだ契約を締結します。
法的な規定や保証事項が含まれることもあります。
システムのアーキテクチャ設計、データベース設計、プログラミング言語の選択などを行います。
また、プロジェクトマネージャーはチーム内での役割分担やタスクのスケジューリングを行います。
プロジェクトチームは、設計に基づいてソフトエアやシステムの開発をスタートさせます。
プログラマーやソフトウェアエンジニアがコードを書き、デザイナーやテスターが必要に応じてグラフィックやテストを行います。
開発が進むにつれて、テストチームが順次システムのテストを実施、バグや問題点を見つけて修正します。
ここでの品質保証プロセスは、顧客への高品質な成果物の提供を担保するためにも重要となります。
テストが完了したら、システムは実際の環境に展開されます。
ここでは通常、ユーザーのトレーニングやサポートも含まれます。
システムが適切に稼働し、顧客のニーズを満たしていることを確認するためのチェックを行い、場合によっては修正作業が行われることもあります。
システムが正式に稼働し始めた後も、開発企業は顧客に対してサポートやメンテナンスを提供します。
これには、バグ修正、新機能の追加、セキュリティの更新などが含まれます。
顧客がシステムを長期間にわたって効果的に利用できるようにするために、定期的なメンテナンスが必要です。
このように、システム開発業界の商流は、ニーズの把握から実装後のサポート・メンテナンスまでの長期に渡る継続的なプロセスであり、開発者は、顧客と密接に連携してプロジェクトを成功に導くことが求められます。
次に、システム開発業界の現状や本業界が抱える課題について解説します。
本業界においては、特有の多重下請け構造に加え、ビジネス間で重複が発生しやすいこともあり、正確な市場規模を図ることは難しいが、総務省の情報通信白書によると、2019年度の「情報サービス業」における売上高は18兆9,984億円となっています。
今後も、技術の進化やビジネスのデジタル化が加速する中で、企業や組織はさらなる効率性と競争力を求めてシステム開発サービスに依存することから、それに伴い市場規模も拡大していくことが予想されています。
世界的なシステム開発業界の技術進化は、日本にも大きな影響を与えています。
人口知能(AI)、機械学習、クラウドコンピューティング、インターネット・オブ・シングス(IoT)などの技術が急速に普及し、新たなビジネスモデルやサービスの創造を促進しています。
特に日本は、ロボティクスや自動運転などの分野で先進的な取組を行っており、今後も成長を続ける同分野においては世界的なリーダーとしての役割も期待されています。
上述の通り、拡大を続ける市場において先進的な技術や高いノウハウも持ちながらも、いくつかの課題に直面しており、それらが業界全体の成長や競争力の向上に影響を与える要因ともなっています。
以下に国内のシステム開発業界が抱える主な課題について、いくつか紹介いたします。
システム開発業界における最大の課題に一つは、人材不足です。
特に、高度な技術力や専門知識を持つエンジニアや開発者の不足が深刻化しており、さらには新たなトレンドに対応できる人材の育成が追い付いていないため、業界全体の人材の質の低下も懸念されています。
また、国内産業全体の労働人口の高齢化が進む中、本業界も例外になく高齢化が進んでいます。
新しい技術やアプローチに対する理解や習得が必要不可欠であり、そのためにも若手人材の早期育成が求められています。
近年、日本では働き方改革が進められていますが、システム開発業界においてはまだまだ適切な改革が進んでいないという指摘があります。
元請け業者と下請け業者のパワーバランスによる圧力や、短納期での対応を迫られる案件への対応などの影響により、長時間労働労働や過度な残業、休日出勤などが続くケースも珍しくありません。
加えて技術の進化が速いこの業界では、エンジニアのストレスや負担が増大していると指摘されており、ワークライフバランスの改善が求められています。
技術の進化が速い本業界において、新たな技術やトレンドへの追随は重要です。
しかし、多くの中小企業を中心とする組織では、その新技術への取組や投資が遅れており、今後中長期的な視点で見た時に競争力の低下へ繋がることが懸念されています。
特に人口知能、機会学習、クラウドコンピューティング、ブロックチェーンなどの先端技術への対応は急務とされています。
システム開発業界では、情報セキュリティや個人情報の保護が重要な課題となっています。
データの流出やハッキングなどのセキュリティリスクが増大する中、適切なセキュリティ対策やプライバシー保護の仕組みを構築することが求められています。
これらの課題を克服し、日本国内のシステム開発業界の持続的な発展と競争力の向上を図るためには、政府や企業、組織、教育機関などの関係者が連携し、積極的な取り組みが必要と考えられます。
近年、以下のような理由からシステム開発業界やその周辺業種におけるM&Aが活発になっています。
経済産業省「IT人材動向の将来予測」によると、2030年までIT人材の高齢化及びIT人材の不足数は上昇の一途をたどり、今後も益々深刻化することが予想されています。


上記の通り、ITニーズの拡大により市場規模は今後も拡大する一方で、人材供給は2019年をピークに減少へ転じることから、2030年には低位シナリオにおいても約41万人の人材が不足となることが予想されています。
中長期的なそれらのリスクを回避するために、積極的にM&Aを活用し、人材の確保及び若返りを検討する企業が増加しています。
M&Aにより、異なる企業が持つ技術やノウハウを統合することで、システム開発プロセスの効率化や品質向上を図ることに期待ができるほか、スケールメリットを追求することとで、コスト削減やリクルーティング力含めた競争力の強化に期待ができることから、積極的にM&Aを検討する企業が増加しています。
顧客ニーズは常に変化しており、それに対応するため幅広い技術やサービスの提供が求められています。
自社のサービスポートフォリオを強化し、顧客に対する包括的なソリューションを提供することで、新たな事業領域への進出し収益源の多角化にも繋がることから、M&Aによってそれらを補うケースも増えています。
特にAIやIoT、ブロックチェーンなどの新し技術領域では、新興企業やスタートアップ企業の台頭によるイノベーションが進んでいます。
業界全体としても伝統的なシステム開発業界に変革が求められている今、M&Aを通じてこれらの新興企業の技術やイノベーションを取り込むことで、既存企業が競争力を維持・強化することが可能となります。
また、新興企業においても、資本力のある既存企業と組むことで、人材や資金のリソースが増えることになり、開発やマーケティングにおける競争力を強化することが可能であることから、売手側からも積極的な資本提携先を探すケースも多く見られます。
システム開発事業者のユーザー側企業において、業務の内製化を目的にシステム開発業者そのものを買収するケースがあります。
自社システム部門の内製化は、会社の規模に比例し、会社の規模が大きくなればなるほどその傾向は強くなります。
内製化において、一から人材を集めノウハウを蓄積するより、M&Aによって会社ごと引き受けたほうが効率的であることから、内製化を企図した異業種企業によるM&Aが行われています。
システム業界におけるM&Aを活用したメリットは以下の通りです。
後継者が不在または未定という会社が多く、後継者問題はシステム開発業界においても例外なく深刻な問題となっています。
後継者問題が解決できずに廃業を選択されるケースも珍しくありませんが、M&Aを活用することにより、第三者への譲渡という新たな選択肢により解決することが可能です。
M&Aを活用することにより、後継者問題に起因した廃業を回避することができるほか、買手の営業基盤や資本力を後ろ盾に更なる会社の発展を見込むことも可能です。
当業界においては、人出不足、エンジニア不足も深刻な問題となっていますが、大手企業グループとなることで、ブランド力を背景とした採用力の強化を見込むことが可能です。
M&Aを活用することにより、会社の借入に対する個人保証や担保提供が解消され、金銭的にも精神的にも負担が解消される点も大きなメリットです。
M&Aにより会社や事業を売却した対価として、金銭を受け取るケースが一般的ですが、通常、廃業時に比べ、手残り額が大きくなるケースが多いです。
それは、M&A時における譲渡価額に「のれん」が含まれおり、取引総額が大きくなる傾向にあるという点に加え、税制面でもメリットが生じること(株式譲渡税VSみなし配当課税)が多く、結果手残り額が廃業時に比べ増えるというメリットがあげられます。
買手企業にとっても、M&Aを活用することにより、人出不足、エンジニア不足および高齢化を解消することが可能です。
顧客の業種や業務内容により得意領域が異なる本業界においては、M&Aを活用することにより、自社がカバーできていなかった業界の顧客を時間をかけることなく獲得することが可能となります。
自社の有しないノウハウ(例えばSESを主とする企業が、コンサルティングやプロダクト開発ノウハウに長けた企業を買収する、AI等の新技術領域を得意とする企業を買収する等)を、時間をかけずに取得でき、新たな事業領域・サービスにて事業展開が可能となります。
恒常的に外注事業者へシステム開発費用が発生しているような企業においては、本業界の会社をグループインすることにより、システム開発の内製化を図り外注コストの削減をすることが可能です。
ここでは、システム開発業界における近年のM&A事例をご紹介します。
システム受託開発を主業とするフィラーシステムズ株式会社(大阪府大阪市)が、株式会社ファンネル・ドットコム(大阪府大阪市)の発行済株式全てを取得し、子会社化、本件の買手アドバイザーを弊社(株式会社リガーレ:大阪府大阪市)が務めました。
将来的な後継者不在及び今後の企業の成長発展を目指し、第三者との資本提携を検討されていた売手企業に対し、顧客領域を拡大し更なるサービスの充実を図りたい買手ニーズがマッチ。
人材交流等を通じたクロスセルのグループ相乗効果等も見込まれ、更なるサービスの拡充が期待できることから、本件が実現しました。
株式会社クレスコ(東京都港区)が、日本ソフトウェアデザイン(大阪府大阪市)の全発行済株式を取得し、子会社しました。売手企業は東京・名古屋・大阪に拠点を持ち、豊富な人材と強固な顧客基盤を有していることから、特に関西地域・名古屋地域でのビジネス協業関係を実現できることが見込まれており、双方の企業価値向上に期待ができることから本件が実現しました。
システム開発業界において会社の売却等をお考えの際は、まずはM&Aの専門会社へ相談しましょう。
専門家は、豊富な知識、経験をもとに相談者にマッチする相手先の探索や、M&Aの手法の検討を行います。
会社の強み、財務状況、貴社の希望条件などを整理したうえで相談するとスムーズです。
リガーレは、システム開発業界のM&実績も豊富に有しており精通していることに加え、財務・税務デューデリジェンスや財務コンサルティングのみにも対応しておりますので、是非お気軽にご相談ください。
この記事の執筆

取締役COO青山佳敬
専門領域:マネジメント、M&Aアドバイザリー
地方銀行入行後、法人向けファイナンス業務を担当。
その後、監査法人系M&Aアドバイザリーファームへ出向し、以後長期に渡りM&Aアドバイザリー業務に従事。国内ミドルマーケット案件を中心に多くの案件に責任者として関与、事業会社の後継者問題解決・企業価値向上に寄与。
2021年御堂筋税理士法人グループに入社、2022年からは株式会社リガーレとしてM&Aアドバイザリー業務を中心としたソリューションサービスを提供している。
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